小石川植物園では多くの家族連れが和やかに花見を楽しむ


例年のことですが、この時期になると連日TVで桜(ソメイヨシノ)開花のニュースが流れます。今年の東京は4月1日頃に桜満開との予想が出されていましたが、花冷えの日々が続いたため遅くなったのでしょう。晴天の4月2日の日曜日はようやく5~6分咲きといった感じでしたが、待ちかねたように多くの人が小石川植物園に集い、家族連れで和やかに花見を楽しんでいました。

サクラ並木の一角に立つ見事なソメイヨシノの大木です。この周りでは幹回りが最も大きく、満開の頃にはこの木の前でみんな集合写真を撮ります。

ソメイヨシノには研究過程や実生から生まれた多くの品種があります。これは伊豆吉野の名が付いていて、ソメイヨシノとは少しだけ趣が違います。

やはりソメイヨシノの品種の天城吉野です。木枝をよくみるとヒヨドリ(?)が盛んに花を啄んでいました。

見事にピンク色に染まってハナモモ(花桃;バラ科サクラ属モモ亜属)が満開になっています。実は、このハナモモはわが家の真正面の園の塀沿いに植えられていて、有り難く借景させてもらっています。

北国の代表的な迎春花のコブシ(辛夷;モクレン科モクレン属)の花が盛んに咲いていました。白い小さな花ですが、力強く青空に咲き広がっています。「北国の春」の唄の歌詞『白樺 青空 南風 こぶし咲く あの丘 北国の ああ 北国の春』にも出てきます。

また、桜並木から少し離れた目立たない林間地に、スプリング・エフェメラルの代表格の可憐なカタクリの花の群生地があります。果たして今年も数多くの花がひっそりと咲いていました。6枚の花びらが反り返っていて、まるで春の陽光の下で森の妖精たちが背中の羽根を羽ばたきながら遊んでいるようです。

この群生地の中を小川が流れていますが、その小川の向岸を目を凝らしてよく見ると、ここにも一面カタクリの花が咲いていました。群生地が次第に広がっているようです。


この日は買い物で日本橋に出かけてきました。都心の至る所にサクラの花を見かけますが、日本橋にはソメイヨシノが街路樹に用いられている江戸桜通りがあって昔から桜の名所でした。日銀から三越を通って、コレド室町へ抜ける小さな通りのことで、この日も桜の花で彩られていました。上の洋風建物は三井住友銀行の日本橋支店で、下の建物はわが国の中央銀行の日銀です。明治期を中心とした桜の描かれた日本銀行の錦絵があります。
これ以外にも色々な写真があります。
…> 季節のスケッチ(29年4月)
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