小石川植物園でもソメイヨシノが満開に
気象庁の桜開花情報によると今年の東京の桜満開は4月2日ということでしたが、わが家の近辺の小石川植物園の様子を見ると、4月2日時点では5~6分咲。満開になったのは、週半ばの6日(木)頃でした。

[桜満開の植物園の眺望、わが家のベランダから 4/7]
そこで、満を持して週末の8日、9日の花見を楽しみにしていたのですが、あいにく両日とも天気が悪く残念な状況になりました。それでも幸いなことに、8日(土)の午後にほぼ雨が上がりましたので、私はこの時に小石川植物園やすぐ近くの播磨坂などを急いで回ってきました。翌9日(日)は一日中雨模様だったのですが、千鳥ヶ淵付近はカサを差しながら大勢の人で混みあっていました。みんなが今年の「最後の桜」を惜しんでいるようでした。
以下、4月8日午後の小石川植物園の風景を紹介します。


ソメイヨシノ(染井吉野)が満開の週末はあいにくの小雨模様でしたが、午後になって少し雨が上がってきました。散策路の水たまりも苦にならず、大勢の人出で賑わいました。

サクラの木の下ではみんな最後の花見を楽しんでいました。

ソメイヨシノは、桜並木以外にも、園内の各所に生えています。園内が桜色に輝いていました。このソメイヨシノの後方にイロハモミジの新緑が見えます。


ソメイヨシノの研究課程や実生から多くのソメイヨシノの品種が生まれています。帝吉野(上)と三島吉野(下)。これらの花の裏側に緑色の若葉が付いています。

ソメイヨシノ以外のいろんな桜も咲いていました。これは日本の野生の桜の代表的な種のヤマザクラ(山桜)。和歌にも数多く詠まれています。花が小ぶりで、赤みがかった若葉とともに開花します。サクラの仲間では寿命が長く、ときに樹高30mを超える大木になります。

オオシマザクラ。野生種のサクラの一種で、伊豆大島などに多く自生します。

これもサクラの野生種の一つのチョウジザクラ。花を横から見ると丁字のように見えます。花の数が少なく、全体的に地味が感じがします。


サトザクラの雨宿(上)と紫桜(下)。サトザクラは主に観賞用にオオシマザクラを基にしてヤマザクラ、エドヒガン、カスミザクラ、マメザクラなどを掛け合わされた園芸品種の総称で種類が多い。

サクラ以外にもいろんな花が咲いてきました。シャクナゲ(石楠花;ツツジ属)の高木が満開になっていて壮観でした。無数の真赤で大きな花がギッシリと並んで咲いています。シャクナゲは葉にケイレン毒を含む有毒植物です。

ハナズオウ(花蘇芳;マメ科ハナズオウ属)の紫の花が勢いよく咲いていました。後方の知り花はオオリキュウバイ。ハナズオウの花をよく観察すると、幹や枝から直接吹き出しているように見え、ビッシリと密生しています。

草むらでは春の妖精のニリンソウ(二輪草;キンポウゲ科イチリンソウ属)の花が 咲き出してきました。ニリンソウの花はイチリンソウよりも少し小ぶりで、ひとつの茎に通常2輪の花が咲きます。葉が複雑に裂けた掌状となることから、鵝掌草(ガショウソウ)の別名があります。

園の入口付近のメタセコイア林の風景です。林立するメタセコイアはまだ冬木立のままですが、周りにサクラのピンク色やチョウセンレンギョウの黄金色で全体が色鮮やかになってきました。

色づいてきたツツジ園の後方では、ニレ科のウルムス・プロセアの高木がうっすらと新緑になってきました。これから、次第に新緑が美しい季節に移っていきます。
これ以外にも多くの写真があります。
…> 季節のスケッチ(29年4月)
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