緑豊かな小石川植物園、大樹ハナキササゲが満開

緑が一層あざやかになってきた5月中旬の小石川植物園、多くのグループの人たちで賑わっていました。この日は、ハナキササゲの大樹が満開になっていました。また、ウツギをはじめこの季節の花々が数多く咲き出していました。

日本庭園の池の辺に生えるハナキササゲ(花木大角豆;ノウゼンカズラ科キササゲ属)の大樹。満開になっていて木全体が白い花で覆われていました。

白黄色のふわふわとふちが縮れたような花には紺や黄色のスジが入っていて独特な文様です。やがて秋になると、ササゲ(大角豆)に似た細長い果実を付けます。

全国に広く分布して卯の花とも呼ばれ、この季節の風物詩のウツギ(空木;アジサイ科(旧ユキノシタ科)ウツギ属)。白い花が盛んに咲いていました。

園入口付近ではサラサウツギ(更紗空木;アジサイ科(旧ユキノシタ科)ウツギ属)の花がにぎやかに咲いていました。サラサウツギはウツギの八重咲き種で白い花に淡いピンク色の文様が入っていて美しい色合いです。

山地に自生する落葉性の低木バイカウツギ(梅花空木;アジサイ科(旧ユキノシタ科)ウツギ属)も満開で、数多くの白い花が咲き出していました。花の形が梅の花に似ています。

ガビハナミズキ(峨眉花水木;ミズキ科ミズキ属)。中国雲南省の峨眉山が付くことから中国原産であることが判ります。花はヤマボウシによく似ていますが、葉の表面がつやつやしているのが異なります。

山野に自生するシモツケ(下野;バラ科シモツケ属)。ふっくらとした感じのピンク色や白色の花が椀状に密集して咲いています。シモツケは庭木としてもよく用いられる。

メタセコイア林の近くでハグマノキ(白熊の木;ウルシ科ハグマノキ属)の花が咲いていました。うす紅く煙っている霞がかかっているように見えていました。

巨木ゾーンの奥の方に生えるシマサルスベリ(ミソハギ科サルスベリ属)が緑葉で覆われていました。夏になると高木の頂部に白い花が咲くようになります。

ムシトリナデシコ(虫取り撫子;ナデシコ科マンテマ属)。小さい赤紫色の花が密集して咲いていました 。対生する葉のすぐ下の茎から粘液を出していて、そこに小さな虫がくっつきます。

本州から九州の山地や草原に自生する多年草のナルコユリ(鳴子百合;キジカクシ科アマドコロ属)が可憐な花を付けていました。茎が丸く稜がないので、よく似たアマドコロと区別がつきます。

草むらでダンドク(曇華;カンナ科カンナ属)の花がスクッと咲いていました。ダンドクはカンナの原種で南米原産。堅い実の形から、インデアンの弾丸と呼ばれています。

熱帯アメリカ原産の一年草シロアザミゲシ(白薊芥子;ケシ科アザミゲシ属)の花は、透き通ったような白い色で妖美な感じがします。茎や葉にアザミのような鋭いトゲがあります。

ドクダミ(毒溜;ドクダミ科ドクダミ属)の白い花が咲き広がってきました。「十薬」ともいわれるドクダミは、様々な薬効があり、腫れ物、皮膚病などに利用されます。
上記以外にも、いろんな5月中旬の小石川植物園の風景写真をアップしています。
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