秋が本格化、小石川植物園でも紅葉進む

今年はいつまでたっても暑さが残っていましたが、11月下旬になって、ようやく冷え込みが厳しくなり、秋が本格化してきました。小石川植物園でも例年より遅れ気味ですが、アメリカスズカケノキ、ハゼノキ、カイノキなど紅葉が進み、またサザンカ、チャノキなどの季節の花も咲き始めました。

植物園入口から真っ直ぐ坂道を上り左に曲がるとソメイヨシノのサクラ並木が広がっています。春の満開時には大勢の人出で賑わいますが、この時期はひっそりとしています。落葉が進み、褐色の黄葉がポツポツと残っています。

園内の巨木ゾーンに生えるアメリカスズカケノキ(プラタナス;スズカケノキ科スズカケノキ属)。北米東部原産の落葉高木。晩秋の褐色の紅葉の景観は圧巻です。スズカケノキ、モミジバスズカケノキとともにプラタナスと呼ばれる。

ハゼノキ(櫨の木;ウルシ科ウルシ属)。関東以西の本州、四国、九州・沖縄、小笠原諸島に自生する落葉小高木。秋の紅葉が美しく、俳句の世界では秋に美しく紅葉するハゼノキを櫨紅葉とよび秋の季語となっている。木枝から房状の黒い実が垂れ下がっています。

カイノキ(楷樹;ウルシ科カイノキ属)が美しく紅葉していました。中国、台湾及び東南アジアを原産とし、東アジアの温暖な地域に自生する落葉高木。ランシンボク(爛心木)ともいう。枝ぶりが整っていることから、楷書にちなんで名がついたとされる。公園木や庭園木などに用いられる

ピラカンサ(品種名:ローズデール;バラ科トキワサンザシ属)。南ヨーロッパ、西アジアが原産の常緑低木。秋になると無数の塊状になった赤い実を付け、壮観です。庭木などに多く用いられる。

オオカナメモチ(大要黐;バラ科カナメモチ属)。中国・台湾・フィリピンに分布する常緑高木。岡山県や愛知県、奄美大島、沖縄などの暖地の山地に希に生える。秋にたくさんの実が付き、黄土色から赤色に変わっていく。

サザンカ(山茶花;ツバキ科ツバキ属)。山口県、四国南部から九州中南部、南西諸島に分布する常緑広葉樹。晩秋から新年にかけ、多くの園芸種の白色や赤色の花が次々と咲き出します。この白花の品種名は千代鶴。

このサザンカの赤花の品種名は根岸紅。小石川植物園のツバキ園には、国内外のサザンカや色々な園芸品種のサザンカが植えられています。
詳しくは
→ 季節のスケッチ(2024年11月) Archive
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