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2025年3月

2025年3月18日 (火)

中国地方の小旅行(倉敷、足立美術館、出雲大社、宮島)



 3月中旬、久しぶりに夫婦旅行に出かけてきました。羽田空港から岡山空港に飛び、倉敷の大原美術館、島根の足立美術館、出雲大社、安芸の宮島の厳島神社をバスで周遊。中国山地を越えて山陽地方と山陰地方の間を往復縦断する大移動となりました。そのアト岡山空港から羽田空港へ戻る2泊3日の旅でした。天気は、低気圧のせいであいにくの雨模様でしたが、宮島の厳島神社の時だけは雨が上がりホッとしました(上の写真は厳島神社の大鳥居)


 倉敷の大原美術館は、1930年に大原孫三郎(倉敷紡績などの経営する地元出身の実業家)によって創立。美術館の正面入口はギリシャ神殿の ような外観で、
創立当時の姿をとど めています。美術館ではクロード・モネやアンリ・マテイスなどの作品をはじめとして多数の西洋の近代美術品を収集し、公開しています。


 美術館を含む区域は倉敷美観地区と呼ばれ、観光客が自由に周遊・散策できるエリアになっています。エリア内の倉敷川両岸には、旧大原家住宅、料理旅館、民芸館などが立ち並んでいます。


 地元出身の実業家足立全康によって島根の安来市に、1970年に建てられた足立美術館。広大な庭園を風景絵画に見立て、館内の日本画と相まって来館者の心を静かに癒してくれます。米国の専門誌による日本庭園ランキングでは、初回の2003年から連続して日本一に選出されています。


「庭園もまた一幅の絵画である」との考えに基づき、50,000坪の日本庭園の枯山水庭、苔庭、池庭、白砂青松庭を風景絵画に見立て、四季折々に楽しむことができるようになっています。また館内には、横山大観をはじめ、竹内栖鳳、川合玉堂、上村松園、
橋本関雪、榊原紫峰など、近代日本画壇の巨匠たちの日本画作品を 中心に、総数約2,000点が所蔵され、適宜特別展示が行われています。
 → 風景絵画
(絵葉書セットより
) 


 出雲大社は島根県出雲市にある神社。因幡の白うさぎの昔話で知られる大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)を祭神としています。今では縁結びの神社として有名で、一大観光スポットになっています。


 特大のしめ縄を張ったこの建物は拝殿です。よくメディアなどに露出していますので、本殿と間違える人が多いそうです。本殿はこの拝殿の後方にあります。
 → 出雲大社境内図


 東日本の参道には杉並木が多いが、西日本では松の並木が目立ちます。これは出雲大社境内から神門通りへと続くクロマツの松の参道。2列の並木の両脇と中央部に3本の小径を歩行できるようになっていますが、中央の小径は松の根の部分を保護するため通行禁止になっています。松並木の散策も心地良いものです。


 厳島神社が建つ安芸の宮島へは本土からフェリーで渡ります。所要時間は約20分。宮島に近づくと朱色の大鳥居がうっすらと見えてきます。後方の厳島神社と前面の海および背後の瀰山原始林が1996年12月に世界文化遺産に登録されています。


 厳島神社の拝殿。奥が本殿になる。1168年頃、平清盛が現在と同程度の大規模な社殿を造営し、平家一門の隆盛とともに厳島神社も栄えて平家の氏神となった。平家滅亡後も源氏をはじめとして時の権力者の崇敬を受けてきました。
 → 厳島神社の案内図


 神社付近の海岸にはやはり松並木が植えられています。これらの松も多くはクロマツとのこと。また、山中には紅葉の名所もあって、お土産物として紅葉まんじゅうが有名。近くの商店街では製造直売しています。


 詳しくは
 → 季節のスケッチ 中国地方(2025年3月) Archive

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2025年3月14日 (金)

3月中旬の小石川植物園、サクラやツツジ、春の野の花で賑やかに



 啓蟄が過ぎた3月中旬の小石川植物園。サクラやツツジなどの樹木の花などで少しづつ賑やかになってきました。また、今年も期間限定開放のロックガーデンを歩いてみると、アマナ、セリバオウレンなどの春の野の花もボチボチ地表に顔をのぞかせていました。

(樹木の花)

 ツツジ園や精子発見の銀杏の木近くの芝生の中に生えるオカメザクラ(阿亀桜;バラ科サクラ属カンヒザクラ群)。早々とあざやかなピンク色の小さな花を一斉に低木全体に下向きに咲かせ、華やいだ雰囲気を醸し出しています。


 伊豆大島などに多く自生するオオシマザクラ(大島桜;バラ科サクラ属ヤマザクラ群)。基本野生種のサクラの一つ。オカメザクラに隣接して生えています。春に緑色の若葉と同時に白色の花を多数つけます。


 ツツジ園でいち早く咲き出したハヤトミツバツツジ(隼人三葉躑躅;ツツジ科ツツジ属)。鹿児島県原産で低山地の岩場に多く見られる落葉低木。2月下旬から3月に葉のない枝先に淡い赤紫色の花が元気に咲き出します。別名はイワツツジ(岩躑躅)。


 温室の中ではセンカクツツジ(尖閣躑躅;ツツジ亜属ツツジ節サツキ列)が咲いていました。センカクツツジはその名の通りわが国の尖閣諸島魚釣島の固有種で山頂付近の岩地に生育します。ただ、同島に生息するヤギの食害により絶滅が危惧されているとのこと(絶滅危惧IA類)。


 わが国のツバキの原種であり、単にツバキともいうヤブツバキ(藪椿;ツバキ科ツバキ属)がまだ園内各所で咲き続けています。本州、四国、九州、南西諸島に分布・自生する常緑高木。様々な園芸品種「カメリア・ジャポニカ」を作出してきています。

(春の野の花)

 2月中頃にひっそりと咲き出していたユキワリイチゲ(雪割一華;キンポウゲ科イチリンソウ属)。今日は多くの花を見かけました。本州中部以西の暖かい地域の林内に生える多年草でスプリング・エフェメラル(春の妖精)の仲間。


 南米原産の多年草ハナニラ(花韮、西洋甘菜;ヒガンバナ科ハナニラ属)の清楚な白い花が咲き出しました。これから植物園内の各所に咲き広がります。花の形はアマナに似ることから、セイヨウアマナ(西洋甘菜)とも呼ばれます。


 本州東北地方南部以南、四国、九州、奄美大島に分布する多年草のアマナ(甘菜;ユリ科アマナ属)。まるで小さなチューリップのように可憐に咲いていました。スプリング・エフェメラル(春の妖精)の一つ。


 常緑多年草のセリバオウレン(芹葉黄蓮;キンポウゲ科オウレン属)が盛んに咲き出していました。日本固有種で本州、四国に分布し、山地の樹下に自生する山野草。根茎は乾燥して生薬(黄連)に用いられる。また小葉がセリ(芹)の葉に似ることから和名が由来。


  詳しくは
  → 季節のスケッチ(2025年3月) Archive

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