GW後半の小石川植物園、初夏の花々と緑の世界

GW後半のみどりの日、小石川植物園を訪れたところ、この日は植物園の日ということで入園料無料となっていて、大勢の人で賑わっていました。園内は新緑から万緑へと移りつつある緑の世界の中で、落ちついた感じのいろんな初夏の花々を見かけました。

スズカケノキ、ユリノキ、ケヤキなどの巨木が数多く立ち並ぶ巨木並木の初夏の風景です。つい先日までの新緑が日に日に色濃くなってきました。散策の人たちが樹下のベンチでゆったりと寛いでいます。

巨木並木の一角に生えるユリノキ(百合の木;モクレン科ユリノキ属)の大樹に花が咲いていました。チューリップに似た形をしたクリーム色の可愛らしい花でオレンジ色の横縞が入っています。

ユリノキ以外にも、園内では初夏のいろんな花々が咲いていました。これは北海道から九州にかけての山野に自生する落葉低木ノイバラ(野茨;バラ科バラ属)が盛んに咲いていました。ノイバラはいわゆるトゲが多い野バラのことで、我が国のバラの代表的な原種。

サクラバラ(桜薔薇、カイドウバラ、サクライバラ;バラ科バラ属)。コウシンバラとノイバラとの自然交雑種で日本に自生する落葉低木。サクラの花に似た薄紅色の大きめの花から甘い香りが漂ってきます。原種バラの一つ。

関東以西と九州南部に分布する常緑低木サツキ(皐月;ツツジ科ツツジ属ツツジ亜属ヤマツツジ節サツキ列)。本来は渓流沿いの岩の上に生育する渓流植物。古典園芸植物の一つで盆栽などにも多く使われる。

ミヤマキリシマ(深山霧島;ツツジ亜属ヤマツツジ節ヤマツツジ列)。霧島山・えびの高原をはじめ、九州各地の高山に自生する半落葉低木のツツジ。5月下旬~6月中旬に開花し、満開時には山の斜面いっぱいに埋め尽くすように咲き広がります。

ヒッコリー(オーバータヒッコリー;クルミ科ペカン属)。北米に広く分布する落葉広葉樹。雌雄異花で小さな雌花は枝先に数個つき、雄花は枝先の葉腋から穂状に垂れ下ります。

カマヤマショウブ(蒲山菖蒲;アヤメ科アヤメ属)。朝鮮半島、中国東北部が原産の多年草。濃い紫色の花で外側の大きい花びら(外花被)の中央に網目模様があります。韓国の釜山から和名が由来。

多年草ムラサキカタバミ(紫傍食;カタバミ科カタバミ属)。園内の草むらに静かに咲いています。南米原産で観賞用として渡来。今では庭、畑、空き地など至るところに広く分布しています。
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→ 季節のスケッチ(2025年5月) Archive
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