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2025年10月 3日 (金)

10月に入った小石川植物園、ようやく秋の気配が広がる



 10月に入ってすぐ小石川植物園を回ってきましたが、各所に咲き広がるヒガンバナや色づいてきたイチョウの銀杏の実など、ようやく秋の気配が広がってきました。ただ、ヒガンバナは例年9月後半が見頃なので、季節が半月程遅れているような気がします。


 園内の随所でヒガンバナ(彼岸花;ヒガンバナ科ヒガンバナ属)の燃える炎のように美しい花が半月遅れで咲き出します。ヒガンバナは大部分が赤花ですが、白花も希に咲いています。


 春のサクラ満開のときは大勢の人で賑わうソメイヨシノ(染井吉野)のサクラ並木の様子。サクラの紅葉はまだですが、涼しくなってきたので、ベンチで佇む人を少し見かけるようになりました。


 八重咲きのスイフヨウ(酔芙蓉;アオイ科フヨウ属)。日本や中国、台湾などに自生する落葉低木フヨウの園芸品種です。スイフヨウの花は一日花で、白色からピンク色に徐々に変化してしぼみます。この様子がちょうど酔って赤くなるかのようで、和名の由来となります。


 北米原産の落葉高木ハナミズキ(花水木;ミズキ科ミズキ属)。初夏には美しい紅白の花が咲き、秋には紅葉を楽しむことができますが、現在はうっすらと紅葉が見られ、これからが本番です。


 中国原産の落葉高木イチョウ(銀杏;イチョウ科イチョウ属)。この樹木は精子発見で有名なイチョウの大木です。イチョウの葉はまだ青々としていますが、イチョウの実が熟し、黄色に色づいてきました。この実から美味しい銀杏が採れます。

(温室・冷温室)


 奄美大島~琉球列島に分布する常緑低木のオオシマコバンノキ(大島小判の木;コミカンソウ科オオシマコバンノキ属)。球形の果実(液果)が紅色~淡紅色に熟しています。昆虫のハナホソガの幼虫がこの赤い果実の中に入り込み、オオシマコバンノキの種子の一部を食べて育ちます。そして親の蛾が授粉を媒介するといった共生関係が見られます。


 南アメリカ原産の耐寒性常緑低木のコバノセンナ(マメ科センナ属)。鹿児島県南部、奄美、沖縄に分布する。10月~12月頃、枝先に多くの鮮やかな黄色の花がまとまって咲きます。小さな丸い葉が互生する。同属(草本)のハブソウエビスグサと花が似る。沖縄では公園等でよく見かけます。


 アサガオガラクサ(朝顔柄草;ヒルガオ科アサガオガラクサ属)。国内では沖縄本島、宮古諸島、八重山諸島等に分布し、海岸近くの草地に生育します。地面を匍匐して横に広がる多年草。6月~11月頃、小柄な青色の花が咲きます。


  詳しくは
  → 季節のスケッチ(2025年10月)
  → アーカイブ(2025年10月)

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