6月上旬の小石川植物園、梅雨空下の緑の風景

東京地方は6月7日頃に梅雨入りで、平年並のようです。梅雨入り後はぐずついた天気が続いていて、この日(6/10)も晴れ間が時折のぞく曇り空でした。小石川植物園では梅雨空に似合うアジサイやハナショウブの花が咲き出しています。そして園内の木々は緑葉が生い茂ってきて、広がる緑の風景を楽しむことができました。

小石川植物園の園内は緑の風景が広がっています。これはイチョウ&ニレの大樹の風景です。古井戸(小石川養生所の井戸)近くのツツジ園から精子発見の大イチョウやウルムス・プロセア(ニレ科)などの高木・大樹の雄姿が眺望できます。緑葉が生い茂る夏木立になってきました

沖縄、奄美諸島などに分布する落葉高木のシマサルスベリ(島百日紅;ミソハギ科サルスベリ属)。植物園の奥深部に立ち並んでいます。この時期白い滑らかな木肌の幹の上方に緑葉が生い茂っています。盛夏には高木の木頂付近に白い花が咲きます。

園入口から坂を上ったところの、研究本館やヒマラヤスギの近くで日本固有種のガクアジサイ(額紫陽花;アジサイ科アジサイ属)が群生しています。花序を見ると、中心部の多数の両性花の周りに装飾花が額縁のように縁取ります。房総半島、伊豆半島、三浦半島などの海岸地に自生し、ハマアジサイとも呼ばれます。

ガクアジサイ以外にも、いろんな種類のアジサイの花が咲いています。これはホンアジサイ(本紫陽花;アジサイ科アジサイ属)です。日本原産のガクアジサイの栽培種で、花序のほとんどが装飾花になった手毬咲き状のアジサイで街中でもよく見かけます。

関東以西の本州、四国、九州などの山地に分布するヤマアジサイ(山紫陽花;アジサイ科アジサイ属)。湿り気のある林や沢沿いに生育します。形状が似るガクアジサイよりも葉に光沢がなく、花序が小型で野趣に富んでいます。

菖蒲田へ足を伸ばすと、ちょうどハナショウブ(花菖蒲;アヤメ科アヤメ属)が咲き始めたところでした。ノハナショウブを原種とする園芸品種。この時期の菖蒲田で優雅な花が白、紫、黄、薄紅色に咲き乱れ、梅雨時のうっとうしさを忘れさせてくれます。古典園芸植物の代表格。

クマノギク(熊野菊、浜車;キク科ハマグルマ属)の鮮やかな黄色の花を見かけました。紀伊半島、四国、九州、琉球の各地に分布する南方系の多年草で海岸近くの湿地に生えます。和歌山県熊野で初めて発見されたことから和名が由来。

ムラサキカタバミ(紫傍食;カタバミ科カタバミ属)。南米原産でかつて観賞用として渡来。今では庭、畑、空き地など至るところに広く分布している。今の時期、園内のあちこちの草むらに咲き広がっています。
詳しくは、
→ 季節のスケッチ(2026年6月)
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