小石川植物園

2026年9月19日 (土)

曼珠沙華の異名をもつヒガンバナが植物園内に咲き広がる



 9月に入って台風や豪雨などが相次いでいます。先月の猛暑が終焉したのはいいのですが、梅雨時のような連日の雨模様も困ったものです。久しぶりに雨が上がった9月中旬の一日、さっと小石川植物園を廻ってきましたが、植物たちは元気でした。この日は秋の彼岸の頃に見頃になる紅白のヒガンバナが園内に咲き広がっていました。さらに、芳香を放つキンモクセイや細かい黄花が樹木いっぱいのオオモクゲンジなども目を引きました。


 曼珠沙華とも呼ばれるヒガンバナ(彼岸花;ヒガンバナ科ヒガンバナ属)。例年秋の彼岸の時期に、園内の随所で燃える炎のように美しいヒガンバナ(彼岸花)の花が咲き出します。今年の開花時期は少し早めです。また、ヒガンバナは赤花と白花があって、大部分が赤花ですが、ここでは白花のヒガンバナも結構多く咲いていました。


 中国原産の落葉高木フクロミモクゲンジ(袋実木欒子;ムクロジ科モクゲンジ属、別名:オオモクゲンジ)。少し満開時が過ぎていましたが、それでも高木の木枝のあちこちに細かな黄花が盛んについています。この黄花が地面に降り注ぐ様子から、海外では golden rain tree と呼ばれています。


 常緑小高木のキンモクセイ(金木犀;モクセイ科モクセイ属)。例年の開花時期は10月なのですが、今年は早くも9月中旬に咲き始めていました。橙黄色の花が満開になったキンモクセイの周りには甘くいい香りが漂い広がります。まさに秋の季節の香りです。新春のロウバイ、春のジンチョウゲやウメ、夏のクチナシなどとともに代表的な芳香花木です。


 日本や中国、台湾などに自生する落葉低木のフヨウ(芙蓉;アオイ科フヨウ属)。関東以南で観賞用に栽培される夏の花木。大輪の淡いピンクの花がまだ咲いていました。優雅でしっとりとした感じです。


 温室で育成されているムラサキマユミ(紫真弓;ニシキギ科ニシキギ属)。本州日本海側〜九州の温帯林に生える日本固有種の常緑低木です。花の後に球形の果実が付き、熟した実が裂けて朱色の種皮が見え始めました。


 背の高いムラサキシロガネヨシ(紫白銀葭;イネ科コルタデリア属)。まとまって見事に咲き並んでいます。原産地は南米大陸の草原(パンパス)。パンパスグラスとも呼ばれる真っ白なシロガネヨシの仲間で紫色がかっています。


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2026年7月 7日 (火)

緑の風景の中、ヤマユリ、ヤブカンゾウなどの花々が鮮やか



 東京地方は7月に入っても梅雨空が続いています。7月上旬の曇天の日に小石川植物園を散策してきました。園内ではヤブカンゾウやヤマユリ、オニユリなどの野の花が色鮮やかに咲き出していて、一面の緑の風景の中でよく目立っていました。この日は夏とは言え、気温があまり上がっていませんでしたので、何とかひと回りできました。


 中国原産の多年草ヤブカンゾウ(薮萓草;ワスレグサ科ワスレグサ属)が園内の林地や池辺などに野生化して咲いていました。花は八重咲きで濃いオレンジ色が特徴で、緑の風景の中でよく目立ちます。匍匐茎を出して拡がります。


 ヤマユリ(山百合;;ユリ科ユリ属)。ユリ属の多年草で、わが国生える代表的な種の一つ。夏の最も暑い時期に満開となり、山地の林縁や草地に分布します。原種とは思えないほど豪華な花を咲かせ、強い香り、赤い斑点など強烈な個性を感じます。


 美しいオニユリ(鬼百合;ユリ科ユリ属)の花も、園内の一角に群生していました。黒い斑点の大きな花は迫力があり、鬼の名が付いたのでしょう。オニユリは、大型の鱗茎をもつ多年草でいろんな薬効あり。


 北米南部~中米原産の常緑樹で、剣状の葉を多数頂生するセンジュラン(千寿蘭;キジカクシ科イトラン属/ユッカ属)。茎頂から花茎をのばし、多数の白い花が凝集した円錐花序が作られています。わが国へは明治中頃に渡来し、暖地で庭木として用いられます。

 次は、温室内の植物たちの様子です。

 常緑高木のムニンヒメツバキ(無人姫椿;ツバキ科ヒメツバキ属)に白い花が咲いていました。小笠原諸島の固有種で小笠原村の花になっていいて、島のいたるところで見ることができる。単にヒメツバキとも呼ばれる。


 ムニンシャシャンボ(無人子子ん坊;ツツジ科スノキ亜科スノキ属)。小笠原諸島の固有種で岩場に生育する常緑低木。上部の枝の葉腋から総状花序を出し、釣り鐘状の小さな白い花を多数つけています。絶滅危惧Ⅱ類。


 カワミドリ(河碧、川緑;シソ科カワミドリ属)。北海道、本州、四国、九州に分布する多年草。明るい山地に自生し、川岸、沼岸などに生えます。花期は8月~10月頃で長い紫色の花穂をつける。草全体にハッカのような強い芳香があり、茎葉や根が漢方薬として用いられる。


 イワタバコ(岩煙草;イワタバコ科イワタバコ属)。福島県以南の本州~沖縄の山地に分布する多年草。渓流や湿った岩場などに生え、タバコに似た形の葉をつけます。夏の6月~8月頃、葉の間から花茎を伸ばして、星形をした赤紫色の花を下向きに咲かせます。岩場に生え、葉の形がタバコに似ることから和名が由来。


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2026年6月10日 (水)

6月上旬の小石川植物園、梅雨空下の緑の風景



 東京地方は6月7日頃に梅雨入りで、平年並のようです。梅雨入り後はぐずついた天気が続いていて、この日(6/10)も晴れ間が時折のぞく曇り空でした。小石川植物園では梅雨空に似合うアジサイやハナショウブの花が咲き出しています。そして園内の木々は緑葉が生い茂ってきて、広がる緑の風景を楽しむことができました。


 小石川植物園の園内は緑の風景が広がっています。これはイチョウ&ニレの大樹の風景です。古井戸(小石川養生所の井戸)近くのツツジ園から精子発見の大イチョウやウルムス・プロセア(ニレ科)などの高木・大樹の雄姿が眺望できます。緑葉が生い茂る夏木立になってきました


 沖縄、奄美諸島などに分布する落葉高木のシマサルスベリ(島百日紅;ミソハギ科サルスベリ属)。植物園の奥深部に立ち並んでいます。この時期白い滑らかな木肌の幹の上方に緑葉が生い茂っています。盛夏には高木の木頂付近に白い花が咲きます。


 園入口から坂を上ったところの、研究本館やヒマラヤスギの近くで日本固有種のガクアジサイ(額紫陽花;アジサイ科アジサイ属)が群生しています。花序を見ると、中心部の多数の両性花の周りに装飾花が額縁のように縁取ります。房総半島、伊豆半島、三浦半島などの海岸地に自生し、ハマアジサイとも呼ばれます。


 ガクアジサイ以外にも、いろんな種類のアジサイの花が咲いています。これはホンアジサイ(本紫陽花;アジサイ科アジサイ属)です。日本原産のガクアジサイの栽培種で、花序のほとんどが装飾花になった手毬咲き状のアジサイで街中でもよく見かけます。


 関東以西の本州、四国、九州などの山地に分布するヤマアジサイ(山紫陽花;アジサイ科アジサイ属)。湿り気のある林や沢沿いに生育します。形状が似るガクアジサイよりも葉に光沢がなく、花序が小型で野趣に富んでいます。


 菖蒲田へ足を伸ばすと、ちょうどハナショウブ(花菖蒲;アヤメ科アヤメ属)が咲き始めたところでした。ノハナショウブを原種とする園芸品種。この時期の菖蒲田で優雅な花が白、紫、黄、薄紅色に咲き乱れ、梅雨時のうっとうしさを忘れさせてくれます。古典園芸植物の代表格。


 クマノギク(熊野菊、浜車;キク科ハマグルマ属)の鮮やかな黄色の花を見かけました。紀伊半島、四国、九州、琉球の各地に分布する南方系の多年草で海岸近くの湿地に生えます。和歌山県熊野で初めて発見されたことから和名が由来。


 ムラサキカタバミ(紫傍食;カタバミ科カタバミ属)。南米原産でかつて観賞用として渡来。今では庭、畑、空き地など至るところに広く分布している。今の時期、園内のあちこちの草むらに咲き広がっています。


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2026年5月14日 (木)

百目の木、木枝から細長い花穂が垂下



 小石川植物園で百目の木(サイクロカリヤ・パウリウス;クルミ科サイクロカリヤ属)の高所の木枝から細長い花穂が垂下しているのを見つけました。面白い木の名前ですので、どのような花が咲くのか興味を持っていました。この日、小石川植物園に出かけたところ、窓口の方から百目の木の花が咲いていることを教えていただき、ようやく出会うことができました。


 百目の木は中国東部、台湾に分布し、湿った地域に生えるクルミ科の落葉高木。高木の木の下から見上げても、花穂は全然見えません(花穂は樹木の高所の木枝に付く)。花は終わったものと諦め、再び窓口へ戻り報告したところ、今度はメタセコイア林に近い現場に直接案内していただきました(わざわざ有難うございました)。


 百目の木から少し離れた散策路から眺めたところ、樹木の高所の木枝から何本もの花穂が垂れ下がっているのが視認できました。どうやら、木の真下ではなく、少し離れた散策路の地点が唯一のビューポイントだったようです。


 ただ、百目の木の花穂は人の目の形ではなく、同じクルミ科のシナサワグルミやコーカサスサワグルミと似たような形状の花穂です。上図はコーカサスサワグルミの花穂。


 百目の木はこのアト夏になってうすい円盤が連なったような果実が木枝から垂れ下がるようになるようで、この様子から百目の木とも呼ばれます。なので、夏頃の果実は見逃すことができませんね。ただ、猛暑だったりすると大変です。

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2026年5月10日 (日)

小石川植物園はクスノキ、スダジイ、ウツギなどの初夏の花々



 5月に入っていい天気が続いています。5月上旬に小石川植物園を回ってきました。春のサクラや新緑の季節が過ぎ、今や園内各所が緑葉で生い茂るようになってきました。この日はクスノキやスダジイなどの大樹の花、季節の風物詩のウツギの白い花などを見ながらリフレッシュしてきました。


 この時期、各所のスダジイ(椎の木;ブナ科シイ属)が盛んに雄花を付けています。大樹のスダジイの景観は圧倒的な迫力があり、見事です。スダジイは福島県以西の日本全国に分布する常緑高木で暖地の照葉樹林を代表する樹木のひとつ。


 クスノキ(樟、楠;クスノキ科ニッケイ属)は常緑樹ですが、この頃に新葉に生え変わります。新葉が覆う木枝をの中をよく見ると、細かい花穂がしっかりと付いています。クスノキは本州西部の太平洋側、四国、九州に広く分布する常緑高木。各地に鎮守の森の主のようにそびえ立つクスノキの巨木が点在します


 ウツギ(空木、卯の花;アジサイ科ウツギ属)の花が咲き出しました。ウツギは季節の風物詩の卯の花のことです。初夏の到来を感じさせてくれます。北海道から九州にかけて広く分布する落葉低木で、枝先に円錐花序の多くの白い花を咲かせます。


 バイカウツギ(梅花空木;アジサイ科バイカウツギ属)。本州から四国、九州の山地に自生する落葉低木。枝先にウメ(梅)に似た白い花が盛んにつきます。


 地中海沿岸の南ヨーロッパ、北アフリカ原産の多年草のオオツルボ(大蔓穂;キジカクシ科オオツルボ属(シラー属))。星型の小花が数十個傘状についた鮮やか青紫色の花序です。シラー・ペルビアナとも呼ばれます。


 最後にわが家の庭先の風景です。ニオイバンマツリ(匂蕃茉莉;ナス科バンマツリ属)。ブラジル、アルゼンチンの南米原産の常緑低木。ブラジル、アルゼンチンの南米原産の常緑低木で、株が多くの花で覆われるほどになります。鉢物として一般にも流通。

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2026年4月15日 (水)

4月中旬、季節の花々がこぞって美しく咲き広がる



 引き続き4月中旬の小石川植物園の風景です。園内では季節の木々の花や野の花がこぞって美しく咲き出してきました。日本庭園の赤い建物の前には、きちんと手入れされたツツジ(躑躅)の球形の植え込みが見事に満開になっています。池面にも逆さツツジが映っています。


 園内の遊歩道沿いに生えるヤマツツジ(山躑躅;ツツジ科ツツジ属ツツジ亜属ヤマツツジ節ヤマツツジ列)。色鮮やかな朱色の植え込みが点々と続きます。


 北米原産の落葉高木ハナミズキ(花水木;ミズキ科ミズキ属)の淡い赤紫色の花。白色の花も隣に咲いています。庭木や街路樹として利用されていて、この時期には街中でもよく見かけます。


 ニュートンのリンゴ(ケントの花;バラ科リンゴ属)の白い花が、樹木いっぱいに咲き出していました。このリンゴの木はニュートンが万有引力の法則を発見するきっかけになったという生家にあったニュートンのリンゴの木の後裔の木。1964年に小石川植物園に分譲されています。


 日本、中国などが原産の常緑高木トキワマンサク(常盤満作;マンサク科トキワマンサク属)が満開でした。大樹がひも状の白色、淡黄色の無数の小さな4弁花に覆われ、まるで滝のように花が流れている感じになります。


 足元に目を見やると、春の野の花が地面を覆わんばかりに群生しているのを見かけます。この赤紫色の花はイモカタバミ(芋紫傍喰;カタバミ科カタバミ属)。地下に芋状の塊茎を持ちます。花の中心部の雄しべが黄色っぽいのが特徴。南アメリカ原産の多年草で、帰化して野生化しています。


 小さなサギゴケ(鷺苔、紫鷺苔;サギゴケ科サギゴケ属)の花が園内の日当たりが良い草地に咲き広がっていました。サギゴケは匍匐茎で広がり、やがて苔のように地面を葉がびっしりと覆うようになります。本州~九州に分布し、日当たりの良い草地やあぜ道に生育する多年草。


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2026年4月11日 (土)

ソメイヨシノに代わり、新緑やツツジなどが主役へ



 東京地方では3月下旬にソメイヨシノが満開となり、大勢の人が恒例の花見を楽しみました。4月中旬になって小石川植物園を回ってきましたが、この時期の主役は色とりどりのツツジの花や鮮やかな新緑の風景になります。上図は美しく咲き出してきたツツジ園から眺めたクスノキの鮮やかな新緑です。クスノキは常緑樹ですが、この時期に新葉に入れ替わります。


 植物学者の平瀬作五郎による精子発見で有名な
イチョウ(イチョウ科イチョウ属)の大樹。見事に新緑が吹き出してしています。平瀬は1894年にこの大樹からイチョウの精子を発見。1896年の池野成一郎によるソテツの精子の発見と合わせて、日本人による植物学への最も輝かしい貢献となった。


 イロハモミジの小径の新緑風景です。サクラ並木に並行して温室側にイロハモミジが立ち並ぶ小径があります。この並木がアーチ状に連なっていてこの時期はモミジの新緑のトンネルのようになっています。


 ソメイヨシノの満開は過ぎましたが、他の桜で見いくつか見かけました。これは浪速桜(なにわざくら)です。伊豆大島の実生から作出されたソメイヨシノの品種。


 珍しいモスグリーン色の花が咲く仁科蔵王(にしなざおう)です。仁科蔵王は、2007年に理研の加速器「リングサイクロトロン」から発生する重イオンビームをサトザクラ群の栽培品種の御衣黄(ぎょいこう)に照射して突然変異を誘発させてつくり出した新種のサクラです。


 サクラ(桜)の次の主役の木々の花はツツジ(躑躅)です。色とりどりのツツジの花が咲き出しました。これはミカワツツジ(三河躑躅;ツツジ亜属ヤマツツジ節ヤマツツジ列)。濃い赤紫色の花が凝集して咲いています。ヤマツツジの変種で、愛知県の三河地方にのみに分布する半常緑低木のツツジ。


 珍しいツツジの花も咲いていました。これはウライツツジ(烏来躑躅;ツツジ科ツツジ属)です。台湾固有種でかつては烏來地方(台北から約30km東南の山岳地)に自生していた常緑低木。1987年の翡翠ダム完成により野生個体はすべて水没し、今は野生絶滅とのこと。


 オオカナメモチ(大要黐;バラ科カナメモチ属)の大樹。中国・台湾・フィリピンに分布する常緑高木。国内では岡山県や愛知県、奄美大島、沖縄などの暖地の山地に希に生える。小さい白い花が多数集まったお椀状の大きな花序を作り、高木全体が白雪に覆われたような感じになります。花に強い芳香がある。


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2026年3月29日 (日)

3月下旬に東京のソメイヨシノが満開



 このところ暖かい日が続いたこともあって、3月下旬には東京都心部の桜(ソメイヨシノ)が満開になり、人の心を揺さぶり魅了してやまない一年の中で最も美しい花の時季を迎えました。私も何回か小石川植物園を回ってきましたが、園内の桜並木のソメイヨシノも見事に咲き誇っており、大勢の花見の人で賑わっていました。


 ソメイヨシノ(染井吉野;バラ科サクラ属エドヒガン群)は圧倒的なボリュームの優雅な桜色の花が木全体を覆い、春の青空の中に美しく広がっていきます。この光景は本当に素晴らしく、日本美の極致ともいえます。まさにソメイヨシノは桜の中で王者の風格を有しています。


 伊豆吉野(いずよしの)@ソメイヨシノの花も満開になって咲き広がっていました。植物遺伝学者の竹中要博士によるソメイヨシノの起源を研究する過程で生まれたソメイヨシノの品種になります。花の下部の新葉が目立ち、全体的にうっすらと緑がかって見えます。


 園内の温室前の芝生に植えられたベニシダレ(紅枝垂;バラ科サクラ属エドヒガン群)の高木が満開になって、美しく枝垂れていました。ベニシダレはシダレザクラの淡紅色の品種です。


 ヤマザクラ(山桜;バラ科サクラ属ヤマザクラ群)。日本のサクラの基本野生種の一つで和歌にも数多く詠まれており、サクラの仲間では長寿で大木も多い。開花のときは、花が先行するソメイヨシノと異なり、ヤマザクラは葉と花が同時に展開します。


 紫桜(むらさきざくら)@サトザクラ(里桜;バラ科サクラ属サトザクラ群)。荒川堤から広がったサトザクラの一つ。薄い赤紫色の花が咲く八重桜。満天が薄紫色に覆われたような光景になります。


 これ以外にも、小石川植物園では色々な木々の花や春の野の花が美しく咲き出していました。詳しくは、

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2026年3月 7日 (土)

3月上旬の小石川植物園、百花繚乱の美しい季節が到来



 春の陽気の3月上旬の一日、近くの小石川植物園を回ってきました。カメラ片手に2時間ほどの散策でした。園内では梅林の梅の花に代わって、カンヒザクラ、オオシマザクラ、オカメザクラ(上図)などの早咲きの桜の花が主役になってきました。また、ユキワリイチゲ、アマナ、ハナニラなどの春の野の花も咲き出してきて、いよいよ百花繚乱の美しい季節の到来です。


 基本野生種のサクラの一つで伊豆大島などに多く自生するオオシマザクラ(大島桜;バラ科サクラ属ヤマザクラ群)。園内の精子発見の大イチョウ近くの広場に咲き出しました。春に緑色の若葉と同時に白色の花を多数つけます。


 同じ広場に生えているオカメザクラ(阿亀桜;バラ科サクラ属カンヒザクラ群)。カンヒザクラとマメザクラを交配して作出し、わが国に持ち込まれている。早春にあざやかなピンク色の小さな花を一斉に低木全体に下向きに咲かせ、華やいだ雰囲気を醸し出します。


 柴田記念館の近くに生えるカンヒザクラ(寒緋桜;バラ科サクラ属カンヒザクラ群)。沖縄に自生し、日本のサクラの基本野生種の一つ。満開になった濃い紅色の鐘状の花が強烈な印象を与えます。


 春の到来を感じさせるサンシュユ(山茱萸;ミズキ科ミズキ属)。中国及び朝鮮半島を原産とする落葉小高木。新葉の展開前、3月に無数の黄金色の花が大空に吹き出すように広がります。ハルコガネバナとも呼ばれる。観賞用として庭木などにも利用されます。


 春の野の花も賑やかになってきました。これはキクザキイチゲ(菊咲一華;キンポウゲ科イチリンソウ属)。本州近畿地方以北から北海道に分布し、落葉広葉樹林の林床などに生育する多年草。キクサキイチゲの葉は上向いていて、ちょうど菊の葉のように切れ込みが鋭いのが特徴。キクザキイチリンソウ(菊咲一輪草)とも呼ばれる。スプリング・エフェメラル(春の妖精)の一つ


 早春に忘れずに黄金色の花を咲き出すフクジュソウ(福寿草;キンポウゲ科フクジュソウ属)。北海道から九州にかけて分布し山林に生育する多年草。キンポウゲ科フクジュソウ属の球根植物。スプリング・エフェメラル(春の妖精)の一つ。


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2026年2月 4日 (水)

春暖の立春の日、寒桜や梅の花が咲き出す


 今年の立春の日は青空が広がり、春暖の気持ちのいい一日でした。久しぶりに小石川植物園をぶらぶら回って来ました。園内では紅梅、白梅や寒桜に加えてロウバイ、シナマンサクなどの早春の花々が賑やかに咲き出してきました(上の写真は梅林の様子)。


 梅林では色んな品種のウメ(梅;バラ科スモモ属スモモ亜属)の花が、1月から3月にかけて次々に咲き出してきます(→ 梅百科)。この白梅の品種名は白加賀(しろかが)。実梅・花梅。江戸時代に加賀藩で盛んに栽培されていたとのこと。


 未開紅(みかいこう)。豊後系八重。野梅系とする見方もあります。淡紅色の中輪の花を早い時期につけます。


 中国雲南省原産の落葉低木のウンナンロウバイ(雲南蝋梅ロウバイ科ロウバイ属)。植物園入口付近で咲いていました。ウンナンロウバイは新春の時期に葉の展開に先立って開花します。花の色は淡い黄色で、内側の花被片は濃い紫色が特徴。


 園内の古井戸(小石川養生所の井戸)の近くに生えるカンザクラ(寒桜)。オオシマザクラとカンヒザクラの自然交配種でカンヒザクラ系の品種。早春の頃に咲くのであまり人が集まりませんが、濃い目のしっかりとした花を咲かせ、青空によく映えます。バラ科サクラ属カンヒザクラ群。


 この時期は、大樹の冬木立がよく目立ちます。これはイチョウ&ニレの大樹の風景です。精子発見の大イチョウ(右)やウルムス・プロセア(ニレ科;左)などの冬木立の雄姿が青空に映えています。


 巨木ゾーンに生える高木スズカケノキ(鈴懸の木;スズカケノキ科スズカケノキ属)の冬木立です。白い木肌とニョキニョキと空中に伸びる木枝がよく目立ちます。アジア西部が原産の落葉高木で、明治年間に日本に渡来。街路樹や公園樹、庭園樹として利用され、プラタナスとも呼ばれます


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